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1997年 第1回ヒメボタルサミット(三田)

川西

1973年に伊丹でヒメボタル大発生を受けて1993年に調査。
現在の生息地発見。1996年は1995年より発生遅い。

豊中ヒメボタルを守る会

1995年よりルートセンサス法でカウント。発生ピークの傾向は川西と同様であった。
豊中市長に保護の申し入れ。ヒメボタル保護助成金要綱策定。

豊中生物同好会

春日町のヒメボタル観察会実施。

高槻

1980年以前よりヒメボタル調査。発生ピークは5月10日~20日頃。
2回徹夜で調査した結果、夜7:00~10:30頃によく光り、それを過ぎると光らなくなる。
1980年に49ヶ所あった産地が1996年には13ヶ所に減った。

三田

発足2年。一昨年7月に市内で発見。川西、豊中、高槻とは大きさが違うのではないか。
発生も川西では6月上旬、三田は7月上旬。

自由討論

  • 三田では山の斜面いっぱいにいたというがどのくらいか。本当に数え切れないのか。
  • 幼虫について ⇒ 成虫の数ほど幼虫が見つからない。
  • 個体数調査について ⇒ 
    きっちりやるならマーキング。ルートセンサスでも十分傾向はつかめる。
  • 三田のヒメボタルは別種か ⇒ 豊中と川西は同じ。三田は別モノ。
  • ヒメボタルの計測について

1998年 第2回ヒメボタルサミット(川西)

池田、川西、三田、高槻、豊中から昨年のヒメボタル調査結果の報告。

八木 剛 氏

マレーシアと中国のホタルの話、他

高槻

大阪府下のヒメボタルの分布と生息環境

吹田

今年から調査開始予定。

豊中

ヒメボタル保全助成区域について豊中市に今後買収、公園化を要請してゆく。
生息地は隠すのではなく、観察会等で市民に認知してもらう方向。

池田

会員が幼虫を飼育している。池田版レッドデータブックを作りたい。

川西

ヒメボタル発生地は市街化区域内。近隣住民に機関誌号外を配布。

和田山よりお便り

「日本一小さなこだわりホタル鑑賞会」
神社までの参道(300m)脇には竹筒にローソクを立てて足元を照らし、提灯で誘導。
ゴザに座って竹のコップでお酒を飲みながらゲンジ、ヘイケ、ヒメの鑑賞。

自由討論

  • 地域変異について ⇒ 大型個体群と小型個体群の分布境界は?
  • 生息環境について ⇒ 高槻(民家の庭やゴミ捨て場)と三田(渓谷)ではだいぶ違う。
  • エサについて ⇒ 貝をどうやってみつけるか。
  • 幼虫をどうやってみつけるか。
  • 貝の見分け方は? ⇒ 
    トクサオカチョウジガイやキセルガイ等は巻きが反対。
    外来のトクサオカチョウジガイと在来のものは光沢の違いで判別可。

1999年 第3回ヒメボタルサミット(豊中)

池田、川西、島本町(高槻)、吹田、泉南、豊中から昨年のヒメボタル調査結果の報告。

高槻

ヒメボタルのオスの大きさ分布は一山型か二山型か。

貝塚

1997年6月に竹やぶで1♂捕獲。自然遊学館所蔵の標本は1994年7月のもの。12~3年前に神社境内、7~8年前に川岸の草むらで多数確認。

池田

産卵、幼虫飼育の紹介。

三田

サイズの比較について。

吹田

出現予測より多かった。発光ピークは夜8:00~10:00でその後減少していく。見学者の世話が今後の課題。

泉南

道路の法面の植樹した桜の下に陸生巻貝多数。地上1mくらいのところに光の帯になるほど発生し、一網に数十匹のヒメボタル。95年~97年の3年間が多かった。

自由討論

  • 竹やぶは切った方がいいのか ⇒ 適度に人が入って(筍がり)空間ができた方がよいのではないか。
  • 年により、発生場所により発生時期や発生数に大きな違いが見られる。
  • ヒメボタルの大きさに地域分布があるのではないか。

2000年 第4回ヒメボタルサミット(高槻)

池田、川西、島本町、吹田、高槻、豊中、和田山より昨年のヒメボタル調査結果の報告。

宮武 頼夫 氏

ヒメボタルが存在する意義について。大場氏の研究より名古屋では探雌行動は22:00以降夜明けまで続き0:00~2:00がピーク。大型のヒメボタルと小型のヒメボタルの分化について。大型ヒメボタルの集団と小型ヒメボタルの集団は生息地を異にしてすみ分けている。実験的に大型ヒメボタルの雄に小型ヒメボタルの雌を入れると交尾に至ったので野外で両型が同所的に生息すると交雑は容易に起こるとの報告あり。

三田

ヒメボタルは大小2つのタイプに分けられるか。
各地の1000件を超える標本の計測データから得られた知見より地域変異は著しい。

和田山

1994年6月に発見。ゲンジボタルのあとにヒメボタルが出る。発生ピーク時の気温は20度。20:00~21:00がピーク。発生が早い年は多く出る傾向あり。

川西

1995年を除けば1996年から1999年まで年々発生数は減少傾向。

池田

大型ヒメボタル(池田産)と小型ヒメボタル(三田産)を採卵飼育して得られた成虫間で交尾、産卵、孵化を確認。1998年の吹田、豊中、川西、高槻、池田のデータ比較により竹やぶに比べ畑や空き地の方が発生が早い傾向あり。(地温が上がりやすいため?)

豊中

雄に比べて雌の初見が遅く、雄の終見後も雌が発生している傾向がみられた。

吹田

2日間(19:30~24:00)定点観測。20:30~21:30がピークで23:00には発光終了。

2001年 第5回ヒメボタルサミット(池田)

尼崎(誌上)、池田、伊丹、川西、山南町、島本町、吹田、高槻(誌上)、豊中、和田山より昨年のヒメボタル調査結果の報告。

八木 剛 氏

ヒメボタルのサイズによる地域個体群のグルーピングについて。

伊丹

1973年の発生地は街灯や駐車場の灯り、開発で風前の灯。
昔は知られていなかった場所で5年前にヒメボタル発見。
今回基礎調査実施。

川西

以前より報告されていた川西北部のヒメボタルについて確認に出向き、南部の5月発生のものとは異なるヒメボタルを7月1日に確認。

島本町

1日に7:00台と10:00台に2回調査をすると10:00台の方がかなり数が多かった。

吹田

19:30~24:40の発光数調査の結果20:20~22:20にピーク。

山南町

41ヶ所調査して8ヶ所で発見。最大産地はピーク時5000匹発光。

池田

マーキング調査結果、目で数えて20~30頭くらいのところに計算上364頭いた。オールナイト調査より19:40~4:30の間では21:00~23:30がピークで0:00からは減少傾向。ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの幼虫の実物展示。

和田山

但馬のヒメボタル発生時期は7月初旬より中頃。生息場所は比較的手入れの行き届いた杉、桧の林ですべてが小型ヒメボタル。

2002年 第6回ヒメボタルサミット(吹田)

池田、伊丹、川西、山南町、島本町、吹田、豊中より昨年のヒメボタル調査結果の報告。

大場信義氏

ヒメボタルには大型と小型があり神奈川県以西では各集団が生息地を違えてすみわけ。箱根では標高800mを境に上が大型、下が小型。また、出現期も異なる。遺伝子解析により2つの生態型を確認。

池田

ヒメボタル初見日に与える温度の影響と題して2月1日からの積算温度が1050度を越えると初見。

川西

約10ポイントに分けてカウントしているが2ヶ所で不法投棄ゴミの除去を実施。その2ポイントで成虫発生が激減。踏み荒らしによるものか。北部のヒメボタルは7月7日付近に発生ピーク。

島本町

昨年7月7日と7月21日にヒメボタルを見たという情報あり。今年探す予定。

高槻

昨秋、女瀬川と芥川の合流箇所に国土交通省が洪水対策のため堤防整備をすることになった。護岸整備にあたっては現状の自然環境が復元できるよう表土を仮置して工事終了後かぶせる覆土工法をすることになった。

吹田

幼虫の飼育をした ⇒ 生育には湿度が必要。

兵庫県宍粟郡安富町

安富ダム周辺にヒメボタルが生息。昨年10月に栃原でヒメボタルの幼虫が確認されたので今年は成虫の観察を計画中。

2003年 第7回ヒメボタルサミット(山南)

池田、伊丹、山南町、島本町、吹田、但馬、豊中、和歌山より昨年のヒメボタル調査結果の報告。

八木 剛 氏

姫蛍のふしぎ。

山南町和田中学校生徒

生息地の環境調査。植物、巻貝、その他の虫。

和歌山

ヒメボタルは県内全域に広く分布。

豊中

豊中産ヒメボタルと和田山産ヒメボタルの幼虫は体色が異なり三令以降は顕著。終令幼虫は体の表面構造にも外見上の差異あり。両者を室内飼育(冬期 15度)した結果、和田山産は2月下旬から3月中に羽化。大型ヒメボタルの幼虫期の令数は小型ヒメボタルより1令多い可能性あり。両個体群から春になっても蛹化しない羽化までにさらに1年を要する固体が少数出現。環境変化に対応しながら子孫を残す生存方法と思われる。蛹の形態から両個体群は区別できなかった。

箕面

箕面ホタルを守る会結成。ホタルマップ作成。

池田

2002年再度マーキング調査。目で数えて8頭くらいのところに138頭いたと推定。

吹田

文部科学省の研究指定を地元小学校とNPOが受けた。地中温度計により土中積算温度算出。

但馬

1995~2002年までの初見日における積算温度のグラフ作成。その結果5月10日には初見日(5月28日~6月10日頃)の予測が可能。但馬のヒメボタルはすべて小型だが場所によって多少大きさが異なり和田山(7mm)は朝来(6mm)より大きい。

島本町

7月6日に小型ヒメボタル確認。

自由討論

兵庫県N氏

これまでゲンジボタルと12年間つきあっていて広島、岡山、兵庫の川に10~50万匹の幼虫を放流してきた。孵化率は3%なので10万匹放流しても3000匹しか育たない。6月~7月に放流し11月に農業大学の学生に取りに行かせている。今年は社町内に1×4mの飼育場を設け800万匹の幼虫を孵化させる予定。北海道から幼虫100万匹の注文も来ている。ヒメボタルに関心を持ったので今後関係していきたい。

初見日予測の積算温度を2月から開始している根拠は?

池田では2月の日平均気温は4度ほどで5月の日平均気温は20度になる。本来発生零点を見つけるべきだが便宜上2月1日より開始した。

2004年 第8回ヒメボタルサミット(箕面)

池田、川西(誌上)、山南町、箕面より昨年のヒメボタル調査結果の報告

小俣軍平氏

陸棲蛍の生態に関する話題。クロマドボタルの幼虫の斑紋について。

箕面

瀬川、小野原、共に工事前に移植の試みが行われたが成功したという報告は聞いていない。

泉南市

平成14年にせんなんホタル塾開講。

池田

卵と幼虫と成虫の実物展示。2002年発表の積算温度と初見日の関係について、2003年、2004年データの裏づけ。

自由討論

箕面

幼虫の移動について。

2005年 第9回ヒメボタルサミット(池田)

こちらを参照
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